大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1802 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人上辻敏夫の上告趣意は末尾添付別紙記載のとおりであるが、憲法三六条に

いわゆる「残虐な刑罰」とは人道上残虐と認められる刑罰をいうのであつて、事実

審裁判所が法律に許された範囲内で量刑した場合においては、それが被告人の側か

ら見て「過酷」と思われるものであつても、右にいわゆる「残虐な刑罰」にあたら

ないことは、当裁判所の屡々判例とするところである(昭和二三年(れ)第三四八

号同年九月二三日大法廷判決参照)。されば、本件控訴を棄却した原判決が憲法三

六条に反するという論旨は理由がない。また記録を精査しても、刑訴四一一条を適

用すべきものとも認められない。

よつて、刑訴四〇八条により、全裁判官一致の意見を以つて、主文のとおり判決

する。

昭和二六年七月一〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!